疲れているとき、気分が落ちているときほど、部屋がどんどん散らかっていく…
そんな経験はありませんか?
「片づけなきゃ」「掃除しなきゃ」と思うのに、体が動かず、視界に入るほこりや散らかった物に、さらに気持ちが重たくなっていくような感覚。
私も、うつを経験したころは、たったひとつのゴミをひろうことすらできなかった日が何日もありました。
でも、ある日床に落ちていたほこりをそっと拭き取っただけで、「少しだけ、呼吸がしやすくなった」ような気がしたんです。
それから私は掃除を義務ではなく**「自分を整えるための行為」**として捉えるようになりました。
今回は、そんな私が実際にやっていた**「疲れていてもできた小さな掃除の工夫」**をご紹介します。
🧹掃除は「心を整える行為」だった
■できなかった頃の自分と、やってみて変わったこと
うつの真っただ中にいた頃、「掃除なんて、元気になってからやればいい」と思っていました。
でも、元気になるきっかけがつかめず、部屋はどんどん荒れていく一方。
その景色を見るたびに、心はさらに沈んでいく…
そんな悪循環でした。
ある日、ふと思い立って、手元のテーブルだけ拭いてみました。
たったそれだけ…でも、どこか心の中がスッと静かになったんです。
「掃除をした」というより、「少し自分に優しくできた」感覚
それが、少しずつ前を向くきっかけになりました。
■小さな掃除でも、心に余白が生まれる理由
掃除には、ただ「きれいにする」だけでなく、”視覚からのストレスを減らす”という効果があります。
視界に散らかりが多いと、脳は無意識にそれを情報として処理し続けます。
逆に、余計なものが視界に入らないだけで、脳も心も、ちょっとだけ”休める”のです。
さらに、何かひとつでも「自分で整えられた」と感じることで、「自分は大丈夫」「今日も少し進めた」という安心感も生まれます。
■掃除は「整えよう」という気持ちそのもの
掃除の行為そのものよりも、「自分や暮らしを整えよう」と思えた気持ちが、何よりも大切だったと感じます。
それがたとえ1分でも、その日、自分のために手を動かせたという事実が、少しずつ、心を整える力になっていくのです。
🧽疲れていてもできた“小さな掃除”5つの工夫
1、ティッシュ1枚で「目についたところだけ拭く」
気になった場所を、思い立ったときにティッシュ1枚で拭くだけ。
テーブルの角やテレビのリモコン、スイッチまわりなど。
”掃除をするぞ”と構えず、「今ここだけ」で完結するので気がラクです。
気づけば部屋全体が少しずつ整っていることも。

2、「1日1か所だけ」のマイルールを決める
掃除をしようとすると、「あれもこれも」とやりたくなってしまうことがあります。
でもそれがしんどくて、結果的に何もできなくなってしまう。
だから私は「今日はテーブルだけ」「洗面台だけ」など、あえて”ひとつだけ”に絞るようにしました。
”できた”という実感が積み重なり、自己肯定感も少しずつ回復していきました。
3、座ったままでもできる掃除を見つける
元気がないときに立ち上がるのは、それだけでも大仕事。
そんなときは、座ったままでもできる掃除をしていました。
例えば、机の上の拭き掃除、リモコンのホコリ取り、ペン立ての中身の見直し。
無理せず”今の自分にできる範囲”を選ぶことが継続のコツでした。
4、掃除道具を”見える場所”に置いておく
モップやウェットティッシュを「手が届くところ」に置くだけで、”ついでに掃除”がしやすくなります。
私は冷蔵庫の横にハンディワイパーをかけて、気づいたときにすぐ使えるようにしました。
やる気に頼らなくても、「そこにあるから手が伸びる」。
習慣化したいときにおすすめの方法です。

5、「できたことを記録」して、自分をほめる
どんなに小さな掃除でも、「今日はここを拭けた」「ゴミをまとめた」と手帳やスマホにメモしておくと、自分の頑張りが”見える化”されます。
目に見えると、それだけで達成感が生まれますし、「今日も整えることができた」という自信にもつながっていきます。
そして、自分をほめてください😊
できなかったことがあったとしても”できたところだけ”見て自分をほめる。
正直ここが一番大切だったりします。

🧘掃除を“がんばらない”からこそ続けられた
昔の私は、掃除を「やるからにはちゃんとやらなきゃ」と思い込んでいました。
部屋全体を片づけて、床を拭いて、掃除機をかけて…
そうしなきゃ”やったことにならない”ような気がしてたんです。
でも、そんなふうに「完璧」を求めるほど、掃除が遠ざかっていきました。
しんどいときほど、頑張らないことが大切なんだと気づいてから、私はようやく掃除と”やさしく”向き合えるようになりました。
「今日はここだけ」「これができたらOK」
そんな小さなハードルにしてあげることが、私にとっての整え習慣の第一歩でした。
がんばらないと続けられなかったのではなく、がんばらなかったからこそ、気づいたら続いていた。
そんな掃除との付き合い方が、今の自分を、そして暮らしを、少しずつ整えてくれた気がします。

🌿まとめ:整えることは、暮らしだけじゃない。心も少しずつ整っていく
掃除は、ただ部屋をきれいにするだけのもの…
そんなふうに思っていたけど、気づけば私は、自分の気持ちを整えるために、掃除をしていたのかもしれません。
疲れている日、落ち込んでいる日。
そんなときに「掃除しなきゃ」と思ってできなかったとしても、それでいいんです。
むしろ、”できなかった自分”を責めないことも、心を整える一歩。
そして、もう少しだけ動けそうな日があれば、ほんのひと拭きだけでもいい。
自分のために整えた、その小さな行動は、きっとあなたの心に、やさしく作用していきます。
整えるのは、暮らしを、そしてあなた自身。
今日もできたことを、大切にしてあげてくださいね😊✨
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